日高 輝富 木漏れ日の下で Feel livingアートな植物を受注生産。博物館を作る。 \シェアする/ Bluebookから日高富輝の紹介千葉大学農学部育種学研究室を卒業後、糸島半島にて代々農業を営む家業を継ぐ。父親は糸島にて電照菊の栽培方法を確立した菊農家。これまでに胡蝶蘭にて、ジャパンフラワー農林大臣賞等、数々の賞を受賞。昭和を代表する演歌歌手の病室に飾り、皇室へご献上できる品質の胡蝶蘭栽培の腕は、まさに日本屈指の蘭芸家と呼ぶに相応しい。 蘭芸家 日高輝冨の流儀 人間も植物も正直な生きものだと思う。無理に矯正しようとすると、何かがおかしくなる。だから、私は自分に正直であり続けたい。自分が好きなことをやりたい。自然は大好きだ。植物を触ることは好きだ。Feel livingは昔から憧れてきた。同じ価値観の人々と過ごすことが好きだ。次の世代に植物と暮らすことの素晴らしさを伝えたい。お世話になったお客様の生活にさらに役に立ちたい。これまで、ワガママで好き放題にさせてもらえたから今の自分がある。今度は今までの経験をお返しする時がきたんだと思う。蘭芸家としての集大成がどこに着地するか、自分でもワクワクしている。この歳になってもワクワクできることに感謝したい。 地球の一切れ A piece of GLOBE 東南アジアのジャングル、鬱蒼とした原生林の奥深くに分け入る。様々な草木が競い合うように生い茂っている。所々植物園で見かけるような色とりどりの花が咲いてる。遠くからは、聞いたことがないトロピカルな色をした鳥の鳴く声。滴る汗を拭い、ふと足を止めた目の前に佇む緑の一塊(ひとかたまり)。 その一塊、すなわち地球の一切れをそのまま取り出してきたようなイメージでアレンジした植物達。共に過ごすことで 少しずつ形を変容させていく。パートナープランツとして誰でも気負いなく付き合えるように容器の形状や中に用いる素材に工夫を凝らした。水遣りの頻度は、夏場は、1週間に一度くらい。冬は、10日に一度くらいで大丈夫。日常に、地球の一切れを。 日高輝冨の自己紹介 糸島で蘭を育てて、30年。父から含めると、50年以上親子で蘭と向き合ってきた。物心ついた時にはすでに、植物に囲まれていた。ありがたいことに、農林水産大臣賞等の花の道で由緒ある賞も頂いてきた。けど、農林水産大臣賞を頂いた胡蝶蘭を家に持ち帰って眺めても、なぜかしっくりとこなかった。その花は、何故だかよそよそしかった。世間が認めてくれた立派なものだったのに。それが原点となった。「生活の中で役立つ花を作りたい」「暮らしに『色』を添える」こんな思いで一人一人のご要望に応えてきた。ハレの日のここぞという時のパフォーマンス用に使われるスタイルは好きになれず、品種改良してシンプルでエレガントな生活に役立つスタイルの寄せ植えを開発した。デビュー作はマンダリンオリエンタルホテル。オープン当初より客室に数年間納品させて頂いた。その後、商業施設の装花、Feel livingに賛同してくださるロイヤルカスタマー様も多くできた。ここ数年、蘭に限らず多くの植物でさらに生活を楽しんで頂けるような提案を始めたいと思った。胡蝶蘭で培った栽培技術で、美味しいイチゴ、トマトを作ることができた。イチゴは中東の王子様へお届け、トマトもJRのななつ星の定宿にも納品することができた。その甲斐あって、植物の栽培技術は人と違うと自負できるようになった。 「木漏れ日の中で精神的な開放感を感じて暮らす」生活を提案する博物館を作りたい。 そんな中思い切って胡蝶蘭の栽培を止めて、博物館を作る。「木漏れ日の中で精神的な開放感を感じて暮らす」そんなテーマの博物館。目的に合ったカッコいい植物を育て、オブジェを創る。自分たちで育てた野菜やジビエを調理して、話に花を咲かせ生の音楽を楽しんだり、ワークショップを企画したりする。Feel livingを実践する博物館をガラス温室の中に作りたい。 そして、この博物館で今まで培った植物栽培技術を次世代の若者に繋げていく、そんな取組みにもチャレンジしていく。 日高輝冨のHistory 1958糸島市前原生まれ 小学校の頃 昆虫採集に没頭。 中学は電機工作に没頭。1981千葉大学園芸学部育種学研究室卒業1989有限会社 日高農園設立1996ジャパンフラワー農林水産大臣賞受賞2004アジア太平洋蘭会議シルバーメダル、ブロンズメダル受賞2005オリエンタルマンダリン東京OPEN。客室にオリジナル胡蝶蘭を納品2010マレーシアのキャメロンハイランドに地生の蘭、食虫植物、昆虫を求めて三年通う2015トマト栽培開始2016イチゴ栽培開始 日高輝冨の趣味 生きているものはなんでも愛おしく感じる。生き物のユニークな形や生活スタイルを知ると楽しい。たまに昆虫の標本を作ったり眺めたりもする。生き物を眺める/触ることは、趣味と言えるかもしれない。 趣味と言えるものは、植物を触ること。そう考えると仕事は趣味だと言い切れる。趣味といえるものではないが、音楽やお酒、映画なんかも適当に楽しむ。音楽は、山口百恵やサザンオールスターズのJ-POPにはじまり、今でもJAZZ、Classicを気分で楽しむ。お酒は、基本的にどれも好きだが、LAPHROAIGみたいなモルトの香り、昔ながらの芋焼酎等々癖があるものが特に好きだ。お酒が挑んでくるようで、楽しい。映画はここ数年で覚えているのは「最強の二人」(原題: Intouchablesフランス映画)。あと、最近は写真も撮り始めた。人とこうした話題で話すのは好きだ。これは趣味と言えるかもしれない。